「今を生きる」を積み重ねて

河野 亮哉 (15期生 平成18年卒)

真弓小学校⇒上中学校⇒奈良高校⇒大阪大学経済学部卒。
大学卒業後、野村證券(株)入社。支店配属を経て、本社投資銀行で資金調達業務に従事。2022年よりジャフコ グループ(株)にて、スタートアップ企業を対象とする投資ファンドの資金調達、出資者対応、並びに投資先の支援を行っています。

坂本塾との出会い

受験との縁もなく、のびのびと過ごした小学校時代。小6のとある日、2つ年上の兄から「中学生になったら、絶対坂本塾に入ったほうがいい」と強く説かれました。 兄は違う学習塾に通っていたのですが、中2も終わりに差し掛かり、高校受験を意識したときに坂本塾に通う友人達との差を実感。コツコツと勉強してこなかったことを後悔したようで、弟には同じ轍を踏んでほしくない、と思ったとのこと。

その頃は特に知識もありませんので、「じゃぁ坂本塾入るわ」と軽い気持ちで入塾試験を受けました。試験は想定以上に難しく、正直ダメかもしれないと思ったのですが、幸いにも合格通知が届き、坂本塾に通えることとなりました。

坂本塾で過ごした日々

 兄に勧められて入った坂本塾でしたが、日が経つごとに塾での毎日が楽しくなりました。
テンポよく進んでいく授業。毎回どんどん当てられるため、予習は勿論、授業中にも集中していないとついていけなくなりそうで、日々真剣に取り組んでいました。

他方で、授業の進捗に余裕があるときは、先生達から恋愛も含めた中学・高校・大学生活の話などの「語り」を入れてくれて、それに皆でチャチャを入れて騒いだり。(盛り上がりすぎて「おうおう、賑やかやのう」と坂本大先生が教室に顔を出し、先生が「すみません…」と小さくなり、皆で爆笑するところまでセットでした)。
授業時間を短く出来る「ドラゴン」を巡り、塾生皆が一致団結し、先生との熱いバトルを繰り広げたり。和気あいあいとした授業で、とても楽しく勉強出来ました。

一方で、シメるところはシメる、が徹底された塾でもありました。
宿題をやっていないなど、基本行動がなっていないとき。小テスト、大テストなどで決められた得点ラインを超えられなかった時。叱られている当人はもとより、教室中に緊張の糸が張り詰める瞬間。背中から冷や汗をかくような場面を幾度も経験しました。
かくいう私も叱られたことが数えきれないほどあります。ただ、理不尽な指導はないですし、何より熱い想いが伝わる中で、先生の言葉を真っすぐ受け止めることが出来ました。

坂本塾での学び

そんな坂本塾で私が教わったことの一つが、「やる時はやる!」という姿勢。
「メリハリをつけろ。学ぶときは全力で学び、遊ぶときは全力で遊べ。」
「学校生活は一度きり。今を全力で楽しめ。」
などなど、沢山の助言を頂きました。
そして「目線」も上がりました。テストは9割以上の点を取る。オール5に近い成績を狙う。その一方で、友人からの遊びの誘いには全力で応える。そして、一人になってから時間を決めて集中してやり上げる。
「出来ない言い訳に部活や友人を使いたくない」と思い、やりたいことに精一杯取り組みました。そのお陰で、充実した中学校生活となり、大切な思い出を沢山積み上げることが出来たと思っています。

もう一つ、坂本塾で教わったことが、
「ごまかすな」
「目を見て話せ」
「礼儀挨拶は一番大事」
など、「人として当たり前」の姿勢です。
中学生ですので、上手くいかないとき、叱られるとき、ごまかしたくなったり、言い訳をしたくなる場面もしばしばありました。その時、そんな自分を見透かすように、真っすぐ目を見て叱っていただいたこと、今でも確りと記憶しています。
そして、そうして学んだ「人としての当たり前」の姿勢は、その後の社会人生活にも繋がる大きな財産となったと感じています。

坂本塾を卒業してから今まで

奈良高校では、新たな挑戦として2つの部活を掛け持ちし、忙しくも楽しい日々を送りました。そのような日々でも勉強を継続し、紆余曲折ありながらも大阪大学に合格できたのは、坂本塾の「やる時はやる!」が活きた証と思います。

大学でもやりたいことに貪欲に取り組み、こちらも2つの研究ゼミを掛け持ちしつつ、課外活動にも積極的に取り組みました。様々な出会いがある中で、
「志を持って挑戦する大人は格好良い」
と感じ、経営者・起業家の力になろうと金融の道を志すこととなりました。
大学卒業後は、当時厳しいことで定評のあった証券会社の門戸を叩き、様々な方のお世話になりながら、奮闘する日々を過ごしました。
前職も充実していましたが、子供が生まれ、人生の節目を迎える中で、自身のやりたい事により近付くべく、現在の職場へと移りました。
新天地では、世の中に未だ無い新しい価値を生み出すスタートアップ企業、そして新規事業の立ち上げに尽力する大手企業と共に、「10年後、15年後の未来」を語り合いながら仕事をしています。勿論大変なこともありますが、新鮮で充実した毎日を送っています。

後輩たちへのメッセージ

一つ、今の自分が皆さんに自信を持って言えることは、
「坂本塾での出会いや学びは、高校、大学、そしてその後の人生にも活きる大切な財産となった」ということです。

そもそも、高校受験や大学受験は“人生の全て”ではないと思っています。自身が決めた目標・挑戦に向けて、「今をどう生きるか」を必死で考え、駆け抜け、納得する日々を積み重ねていくことが大切であり、その土台を築いてくれたのが坂本塾でした。

正直勉強だけを教える塾ならば、世の中には沢山の選択肢がありますし、その中には恐らくもっと“楽が出来る塾”もあると思います。ですが、ここまで皆さん一人一人のことを考えてくれる、熱い大人に囲まれて過ごすことは、社会に出てからもほぼありません。

皆さんが坂本塾で学べること。そして、全力で日々学校生活を送っていること。それは、きっと、かけがえのない財産となります。その過程では、上手くいかないことも少なからずあると思いますが、先生方を信じて一歩ずつ取り組んでみてください。

私も皆さんや、お世話になった坂本先生はじめ、先生方に誇られるような仕事が出来るよう、これからも精一杯頑張っていきたいと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

河野亮哉

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