玉川 裕章(1期生 平成4年卒)
坂本塾 第1期生のトリ。
上中学校⇒奈良高校⇒大阪市立大学商学部卒。
現在はJR西日本旅客鉄道(株)に勤務し、主に地域自治体等と連携した観光キャンペーンの企画を行っているバリバリのアラフォー。ちょうど先日、USJと連携しあのウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッターの商品設定とプロモーションを行ったばかり。大学時代は坂本塾で講師もしてました。
この度、縁あってHPにメッセージを掲載させていただくことになりました。偉そうに語れるほど立派な人間ではないのでと、辞退したいところですが、塾長の人柄とこれまで大変お世話になった感謝の気持ちにより僭越ながらお受けさせていただきました。
塾生時代
中学に入学後、他塾に通っていたものの成績は中ぐらいでした。それが、ある日同じ野球部の友人に「素敵な先生が新しい塾を開いたと聞いたので一緒に行こう」と誘われました。今から考えれば、誘ってくれた友人も塾長のことを全く知らないのに、「素敵らしい」というだけの理由でよくOKしたものだと思います(笑)
それからテストを受け入塾させていだいたのですが、塾長の第一印象は「熱い人」で、人を引き付けるオーラと、信じてついていけば間違いないと感じさせる雰囲気がありました。約2年坂本塾でお世話になったのですがその印象は変わることなく正しいものだったと今でも感じています。そして入塾して一番大きく変化したのは、学校の内申が著しく上昇したことだと思います。その理由として、講師の素晴らしさはもちろんですが、「環境」という点が大きな要素だったと思います。同じ目標をもった仲間と切磋琢磨できる環境が、「負けたくない」という気持ちを芽生えさせてくれ、取り組み姿勢が変わっていったのだと思います。そして、その努力が成果となりやすい中間・期末テストに対する姿勢が最も顕著に変化するとともに、結果がついてきたのだと思います。
皆さんは既にご存知の通り他府県に比べ「内申点」のウェイトが高い奈良県の公立受験においては、入試当日の試験が始まる前に約半分の勝負が決まっている訳ですから、奈良県ほどコツコツ頑張った者の努力が報われる地域は少ないと思います。ぜひ学校の勉強を疎かにしない学生生活を送っていただければと思います。
勉強以外にも一言
中学校生活がつい昨日のことのように感じられますが、あれからそこそこの年月が経ち、そしてそこそこ歳を重ねてしまいました。そんな私のこれまでの経験から2点だけアドバイスできればと思います。
これから皆さんが高校・大学、社会人へと進んでいかれるにあたって、下記の2つをしっかり経験してほしいと考えています。この2つは必ず皆さんの財産になります。
■ 自分でよく頑張ったと思える経験
部活動で死ぬほど練習したことや、試験前に寝ずに勉強したことなど、内容はどんなことでも構わないと思います。自分自身が、よく頑張ったと思える経験を沢山してください。これから皆さんが、学生から社会人へとなっていくなかで、幾度となく困難な局面に遭遇することと思います。もちろん逃げずに立ち向かっていただきたいですし、逃げたくても逃げれないこともあると思います。そのような局面で、自分自身を一番支えてくれるのは、間違いなく自分自身の経験です。「あの時、もっと辛かったな、でも頑張れたな」と思えれば、その困難に負けることはなく乗り越えていけます。ぜひ自分自身で、よく頑張った、辛さに負けなかった、と思える経験を沢山してほしいと思います。
■ 負けて悔しい経験
世間でもよく言われることではありますが、悔しい経験はどんどんしてほしいと思います。でも間違えてはいけません。「負け」が大切なのではなく、「悔しさ」が大切です。悔しさを感じるには、事前の「努力」が必要です。「頑張ったのに負けた。だから悔しい」という流れです。
悔しい思いをすると間違いなく人間は成長します。次こそはと、さらに頑張れるからです。時の運で勝利した者には、喜びが与えられますが、さらなる頑張りに対する動機を得ることは少ないと思います。人間は非常に弱い動物なので、「勝って兜の緒を締める」という言葉があるように、勝利すると気が緩むものです。そういう意味でも長い人生をこれから歩んでいかれる皆さんにはぜひ悔しい思いをたくさんしてほしいと思うし、悔しい経験をした時が自分自身の成長のチャンスであると考えてもらいたいと思います。
人生、連戦連勝で終える人など居ません。また負けで学ぶことは本当に多いです。ぜひ、悔しい思いを経験し逞しくなっていただきたいと願っています。
最後になりますが、私の人生において「坂本塾」との出会いは非常に大きかったと感じています。大学時代に講師として再び塾に携わらせていただき、さまざまなことを学ばせていただきました。今回の寄稿が少しでも恩返しになればと考えました。皆さんに負けないように私も頑張っていきたいと思います。