「坂本イズム」

伊東俊亮 (10期生 平成13年卒)

伊東 写真

坂本塾 第10期生。 上中学校 ⇒ 奈良高校 ⇒ 京都大学工学部 ⇒ 京都大学大学院都市環境工学専攻卒。 現在、大和ライフネクスト㈱本社(東京)に勤務。既存マンションの修繕や改修の設計を行う部署で活躍中。

塾生時代から京大院生時代まで坂本塾に生徒、講師として関わる傍ら、小学校のクラブチームから社会人リーグまでずっと続けたサッカーの腕前は相当なもの。まさに「文武両道」を絵にかいたような男。

はじめに

  この度、坂本先生からこの企画についてうかがい、「次はおまえ引き受けろ!」とのご用命を頂戴しました。これまで書かれている諸先輩方は、私が生徒だったころの先生よりもさらに先輩ということで、その中に混じらせていただいていいのかという思いもありましたが、私なりに伝えたいことを徒然なるままに書かせていただきます。

 

生徒時代の思い出

 「奈良高校に行くなら坂本塾」。。。。

 私の仲が良かったサッカー部の友達もそう言っているし、その友達の誘いで入塾テストを受けてみました。そのときの僕は何となく受験だし、塾入らないとなぁ、というくらいの軽い気持ちではありましたが・・・。

 入塾第1回目の授業で早速小テストがありました。これはこれまで塾にいた人に向けたテストでしたが、その後ほぼ毎回の授業で何かの科目で小テストがありました。
 しかもその小テストの結果が芳しくないと本気で怒られる!

 今となってみては、毎回のテストが生み出す適度な緊張感のある授業が坂本塾のいい所でもあると思いますが、当時中学生だった僕には無論そんなに深く考えられるわけもなく、「みんなの前で怒られるのは嫌だ。じゃぁ頑張るしかない!!」という思考回路で勉強をしていました。

 そのおかげで自分の勉強のやり方や癖が身についたということは、坂本塾で得た大きな財産の一つであります。

 自分の型というのは、スポーツにおいても、勉強においても、将来的には仕事においても、自分一人の力では、中々身に付けられるものではないと思います。よい環境、よい指導者に出会えて身につくことが多いかと思います。

 少なくとも私は坂本塾に入って初めて、勉強の型を身に付けることが出来ました(小学生時代も塾には行っていましたが…)。一度自分の型を身に付けてしまうと、後は自転車の乗り方を忘れないのと同じように、その型通りに進めていくことができます。

それからは本当に勉強をするのが苦ではなくなりました。 そうは言っても、坂本塾は勉強だけを教える塾ではありません。先生方みんなが口を揃えて仰っていたことは、勉強だけでなく、部活や興味のあることにも全力で取り組めということでした。
 小学生時代に行っていた塾では、クラブをやめて勉強に打ち込むこみなさいと口酸っぱく言われていましたが、坂本塾ではサッカーも頑張れと応援して下さいました。
 坂本塾に入ったおかげで、中3の9月までサッカーに打ち込むことができました。ただ、サッカーをしていることを言い訳にしたくないという気持ちも強くあったので、勉強にも人一倍打ち込むことができたのだと思います。
 また、この時の教えは社会人になった今の自分にも大きな影響を与えてくれています。何にでも興味を持ち、チャレンジするということの大切さもこの塾で教えてもらったことの一つです。

 塾生の皆様にも、是非色々な事に好奇心を持って取り組み、それぞれに全力を注いで後悔しない中学時代を過ごしていただきたいと思います。

先生時代の思い出

 私は講師として6年間坂本塾にお世話になったので、その頃の経験もこの塾を語る上では欠かせません。私は主に理数の担当をさせていただきました。
 勉強を教えるのはもちろんなのですが、私が一番大切にしていたことは坂本塾で同じような経験をした自分(先生)だからこそ伝えられることを伝えようということでした。
 授業の中でトークをして生徒達に語りかけるというのは、坂本イズムを継承した先生達だからこそできる授業なのかと思います。

 「坂本塾=厳しい」というイメージは自分が生徒の時から持っていました。私自身も先生として時に生徒を厳しく怒ったこともあります。怒られた生徒が授業中に悔しくて泣いてしまい、でもその悔しさをバネにして次に一番の成績を取るといったこともありました。上手くいかないこともありましたが、自分が教えたことに応えてくれるという喜びを与えてくれた生徒達には非常に感謝しています。
今の先生たちは自分が教えた生徒もいるのですが、是非色々な形で坂本イズムを伝えていってくれたらと思います。

私にとっての坂本先生

 「師匠」です。

 自分がやらなくてはならないことを疎かにしてしまった時、間違ったことをしてしまった時には、真剣に怒ってくれます。ここまで真剣に怒ってくれたのは、親以外には坂本先生だけです。それは私だけでなく、生徒みんなが感じていることだと思います。  逆に、出来たことに対しては「やってるやん」と褒めてくださる。その褒め言葉のために生徒時代から頑張れました!

 また、いつお会いしても教えを頂けます。生徒に対してはもちろんなのですが、卒業してから訪ねてくる元生徒に対しても、塾で学んでいた時と同じようにその時にほしい教えを頂けます。これは本当にありがたいことで、まさに人生における先生です!

さいごに

 私が生徒だった時、この塾に対して感じていたことは、

 「何事に対しても頑張れる人がたくさんいるところ」ということ。

 そして、その思いは大学に入って今度は先生として塾生に接した時に持ったイメージとしても変わらないものがありました。

  坂本先生を中心にこの塾が変わらない雰囲気で、ますます素晴らしい塾となることを願っています。

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